パートナーストーリー Vol.5 細川氏
「アメリカと日本、ビジネスと社会起業家、コミュニティと個人。橋を架けていきたい」


アメリカ育ちでバイリンガルの細川氏は、アメリカ系法律事務所の東京オフィスで弁護士として勤務している。
弁護士資格はNYで取得したもののため、日本での業務は主に、日本企業が海外で資金調達する場合の支援活動だという。


アメリカの弁護士は、専門性を生かしたボランティアに従事することが多く、各州によって推奨プロボノ時間のようなものがあるという。細川氏もアメリカ勤務時代には、スポット的な関わりではあるものの、色々な団体の支援活動を行っており、そういった意味ではプロボノ歴は長く、日本に来てからも継続して活動しているそうだ。

SVP東京へは、2015年からパートナーとして参加している。

「偶然というか、タイミングというか、たまたま妻に紹介されて参加したソーシャル系のイベントに参加した際に、昔の同僚と再会したんですよ。その方がSVP東京のパートナー兼理事をしていたことで、初めてSVP東京のことを知りました」

入会するにあたり、明確な期待というのはなかったと振り返る細川氏。SVP東京のパートナーがたくさん参加しているイベントで、面白いパートナーの方々に会い、「こんな人たちが集まっているのであれば、楽しいはずだ!」という、何が起こるか分からないことへの期待、わくわく、というところが入会の動機となったという。ちょうどその頃、今後の生き方や家族についても考えているときだったということも後押しした。

「“根付く”ということが無かった自分にとって、東京で今後も暮らしていくには、何らかのコミュニティの一員でありたいという気持ちがありました。SVP東京はその候補となり得るのではないか、という非常に漠然とした期待はあったと思います」


入会後、特に明確な興味あるエリア・テーマというのは無かったが、「自分の強みは活かしたい」と考えており、また世の中的には、ビックデータやインパクト評価などの言葉が登場し始めていたときだった。そんなとき、応募してきた団体のひとつが、『ごみの見える化』というテーマで活動をしていた「ピリカ」(2015-2017協働)。

既にごみ拾いを可視化するアプリも出来上がっていて、何年か事業を回してきており、ちょうど新しい分野へ進出したい、というタイミングだった。これからスケールアウトしていく、という、SVP東京としても関わりやすいフェーズだった。

協働の中で細川氏は主に、海外の団体の研究リサーチ、海外団体とのコラボ交渉、Webサイトの英語版作成、英語プレゼンの監修等を担当した。SVP東京のチームはとてもバランス良く、それぞれのVメンバーが、それぞれの強みを活かせるフィールドがあった。加えて、ピリカ代表の小嶌氏が「ビジネスパーソンとしてすばらしく、協働のカウンターパートとしては非常にやりやすかった」と語る。

他にもいつくかの協働を経験し、活動を通じて学びは多かったという。ソーシャルセクターとの関りが深くなり、色々な社会起業家と会う機会が増えていき、「こんなに面白いコミットをしている人が、世の中にこんなにたくさんいるんだ」という感じることが多くなった。今まで関わりがなかった世界について、知見が広がるのも面白い、と話す。

細川氏は、定期的にSVP Internationalのカンファレンスにも参加している。SVP Internationalは、全世界に40以上あるSVPアフィリエイトを束ねる親組織で、シアトルを拠点に、各地のSVPコミュニティをつなぐハブとなっている。カンファレンスでは、北米のメンバーが多いものの様々な事例が紹介され、色々と刺激を受けられるという。

2019年1月、細川氏はSVP Internationalの理事に就任。英語力や今まで培ってきたネットワークを生かして、SVP InternationalとSVP東京、国内の社会起業家の架け橋になっていきたいと意気込む。


「SVP東京も既に15年ほどやってきて、国内の業界の中でのプレゼンスも出来てきており、そろそろ次のステップへ行くときだと考えています。世の中に、ソーシャルインパクトを出すために、どう変わっていかなければいけないのか、やっていることに本当に意義があるのか、そういった議論をして、それを行動へ移していかなければいけないと思っています」

最後に、SVP東京のパートナーを希望する方へのコメントを寄せてもらった。

「基本的にどんな方が入ってきても、楽しめる土壌はあると思っています。ただ、現状、ダイバーシティに欠けているという認識をしているので、もっと多種多様な方々に魅力を感じてもらえるにはどうしたらいいか、ということは考えたいと思っています。」

(聞き手:桐ヶ谷)